「拾ってって…… 猫じゃないんだから。」 困ったように 額に手を当てた男に アタシは間髪を入れず 歩み寄った。 「アタシは 野良猫みたいなもんだから。」 男はアタシに目を向け 無言のままため息を吐く。 「もう、いいよ。 貴方がダメなら 他に行くだけだし。」