放課後、いつもと変わらない態度で姫野に声を掛けた。
「姫野、行くぞ。」
「…うん。」
やはり、姫野は元気がない。
そこに、一色と光貴も来た。
「姫野、行こ。」
「姫野ちゃん、今日も由希と一緒によろしくね。」
「うん。」
4人で、教室を出てすぐ。
桐原が、俺を呼んだ。
「莉紅君。私も、一緒に行ってもいい?莉紅、バスケ復活したの噂で聞いて、莉紅君のバスケ見たいの。ダメかな。」
「………勝手にすれば。俺に許可取る必要はねぇだろ。」
素っ気なく応え、姫野の隣に並んで歩き出す。
「桜さん、一色さん。2人はマネージャーなのよね?私も、マネージャーとして入部したいな。いいかしら?」
チッ。何、考えてんだこいつ。
不機嫌な、俺の気持ちを代弁するかのように、一色が応えた。
「バスケ部のマネージャーは、私達2人で充分なの。3人も要らないわ。バスケより、サッカーとか野球とか部員の多い部だったら、マネージャー3人くらい欲しいんじゃない?確か募集してたわよ。」
