さすがに、諦めたんだろうと思った。
なのに、今になって地元に戻ってきて転入してきたのが、同じ学校、同じクラス。
しかも、皆の前で『私を覚える?』か、だと?
媚びるような、言い方、視線。
俺との関係を聞かれて、意味深な答え方をしやがった。
姫野の様子がおかしくなったのは、その時だ。
過去は消せない。
馬鹿な事をやった、自分が悪いのは分かってる。
桐原は、何を考えてる?
俺は、どうしたらいい?
姫野…俺を嫌わないでくれ………。
お前の側に居られなくなるのは、耐えられない。
どんな、罰でも受ける。
姫野だけは、奪わないでくれ。
頼むよ。
神様。
