莉紅と手を繋ぎ、体育館に入る。


どっと、皆が私達の回りを取り囲んで騒ぎだした。


「「何だよ!莉紅。俺等、まんまと騙されたぜ!」」

「「くそー!!お前は、どこまでも羨ましいヤツだなー!!」」

「「まぁ、しょうがないか。学校1の美少女、姫野ちゃんに似合う男は、学校1イケメン王子のお前しかいないよな。」」


「は?!!騙されたってどう言う意味だ?」

「「何、とぼけてんだよ?桐原と付き合ってると思わせて、実は姫野ちゃんが本命だったんだろ?桐原が言ってたぜ。:私との事はカモフラージュだったって:」」

「「2人共、人気者だから騒ぎにならない様に隠してたんだろ?」」


………………。

桐原さんが、そんな事を言ってくれたの?
莉紅が、悪者にならない様にしてくれたんだ…。

……ありがとう……桐原さん。


「そうなんだよ。莉紅と姫野ちゃんは、ずっと両想いだったんだ。でも、莉紅のファンは熱狂的な子が多いからね。なかなか言い出せなかったって訳。」


「「光貴!?何だよ。お前は知ってたのか?」」

「知ってたよ。だいぶ前からね。」ニコッ


「「チェッ、何だよ、光貴だけ…ずりぃよ!でも、俺等も、2人を応援するぜ!!なっ?皆!!」」

「「「「おう!!」」」」