姫野が笑ってる。


久々に、作り笑いじゃない笑顔を見た。


光貴や一色、長野先輩、鈴原先輩のお陰で、姫野は笑顔でいられる。

俺が守りたかった笑顔…。

皮肉な事に、その笑顔を曇らせているのは俺だ。


一生かけて守っていきたかった姫野の笑顔。


今は、その笑顔を遠くから見守ることしか出来ない。

それでも…俺は、幸せだ。姫野が笑顔でいてくれる事が、俺の一番の願い。


俺は、姫野を好きでいる資格は無い最低な男だ。


でも、お前の幸せを願っている。


一生、幸せを願い続ける事だけは許して欲しい。


これで最後にするから………言わせてくれ………。

「愛してる。」