「ん?……お、お前」
頬ずりをやめて、俺から離れると眉間にシワを寄せて秋元を見つめている。


秋元の頬に触れたかと思うと、「お前…よく見ると綺麗な顔しているな、肌もスベスベ…」


秋元は、サッ…と顔色が真っ青になった。「………きもッッ!!」


「まぁ、冗談だ。心配するな…」
ゴホンと咳払いをすると、藤堂はニヤリと俺達を見下ろす。


「………」


「……お前、確か秋元って言ったよな?」
「あぁ」


「悪いけど、お前らの話聞いてしまった」
急に、深刻そうな表情に変わり呟く。


秋元は、別にかまわねぇよ…と言った。


すると、「まぁ…俺も、お前らと同じだ」


ストンと、コンクリートの床に座り込んで、呑気に笑っていた。


俺は、ヘラヘラした奴だな…と思ってた。