私が手紙を読み終わって、呆然と立ち尽くしていると貴司が口を開いた。


「…そういうことだっ♪まぁ俺達もさ、後1週間で夏休みが始まる訳だし…いいんじゃないの?」


良いのか、それで?


「おはよぅ…」
てくてくと、由宇が居間に現れた。


ところで私が気になっているのは…「由宇、何で私の部屋で寝てたの?」


このことだ。3人共、それぞれ部屋は用意されているのに、何故?


「うんとね、夜中トイレに行った後に…自分の部屋が遠くて戻るのが面倒でね、ひなちゃんの部屋が近かったから、それで寝ちゃったんだ。」

悪気も無く、ニッコリと微笑む天使のような顔に、私は笑顔で言い返した。



「………そうなの?じゃあ、今日から鍵閉めて眠ることにする」


「大丈夫だ、そんな色気の無い身体なんかに誰も欲情しねぇからよ」

貴司は、微笑みながら答える。


「うるせぇ、黙れ」
ニコニコと笑いながら、貴司の腹を殴った


《ドフッ…!》

「ぐはっ……」
貴司は、腹を押さえて顔を歪ませていた。


「あはは、ブラックひなちゃんになった」
由宇は、ソファに座って眺めていた。

「俺…ひなを怒らせないように気をつけるわ」

聖嵐は、麦茶を飲みながら呟いてた。