まさか、こんな繋がりがあるとは思わなかった。


3人は、何も無かったかのように振る舞っている。

…どうして、笑っていられるの?
平気じゃないくせにさ。
さっきも、悲しそうな表情してたのに。
君達は、きっと強い人間なんだね…私と違って…。


「ただいま〜…聖嵐、貴司、由宇来てたのか♪いらっしゃい」


幸也さんが帰って来た、子供達を見ると嬉しそうに笑っている。


「幸也さん、おかえりなさい♪」
由宮は、幸也さんに抱きつく。


「…里菜さんの娘さんとは知らなかったです」

「俺達、ビックリしたよ」


「いや〜、ごめんごめん…落ち着いてから言おうと思ってさ。」
幸也さんは、アハハと頭をかいて笑っている。


チラリと私の顔を見て、急に表情を変えた「…どうしたんだ!?」
一気に顔色が真っ青になって、心配そうに呟く


変わりに、3人が訳を話してくれた。
頬が腫れてるせいで、うまく喋れないからだ。


「可哀想に…痛かっただろ?」
幸也さんは、私をギュッと抱きしめてくれた。


凄く暖かくて優しい…。


ー初めて、幸也さん抱きしめてくれたー
少しだけ、くすぐったい気持ちになった。

「……………」
この人は、お母さんしか見てないと思ってた。

私には眼中にないと思ってたのは、勝手に心に壁を作ってたからなのかな


「……お父さん」
初めて、幸也さんのことを、《お父さん》って言えた。言葉と同時に、涙が溢れ出す。
頬を伝う1粒の涙が私の心の壁を溶かしていくようだった。