「帰りは、俺達が送ってやる」
藤堂は、ポンと私の肩に手を置いた。


「え…いいよ」
ぷいっと横を向いて鞄を持とうとすると、ヒョイッと軽々と秋元は鞄を持つ。


「高宮、お前…怪我してるんだぞ?、お前のお袋さんや、親父さんが心配するだろ」秋元は、大げさに答える。


私には、こんなのかすり傷程度なんだけどな。だけど、優しくされて嬉しいと言う気持ちもあったのは、本当。


「原因は、俺達だからさ…」