「あの、さっきは助けてくれて、ありがとうございました」


ペコリと頭を下げて、私が顔を上げた瞬間、さっきまでの、にこやかな笑顔は無くなっていた。


「気にしなくてもいいよ、あれは只の点数稼ぎなだけだから」

藤堂が、ベッドによしかかり、天井を見つめていた。


「『影でイジメられてる女子を助けた3人組』ってので、また人気度、上昇するね」
無邪気に、笑っている由宮の笑顔が、悪魔に見える。


「女子生徒が、俺達を騒ぎたてるものだから、嫌でも先生に目をつけられる。学園内で起こる問題を解決すれば…先生達も静かになってくれる」


なにそれ…。

親切で、良い人と思ってたのに…。


只の点数稼ぎの為に、助けてくれたってわけ?