「柑…………」 枕に顔を押し付けて 流れてくる涙を拭う 隣から聞こえる音楽 柑の大好きなバンドの歌 15歳までは普通だった ただ少しだけ 柑に対してブラコンだっただけ それなのに 16歳で部屋が別れてから 壁一枚分の距離が 淋しくて 恋しくて 眠れなくなった