朝のHR中に汐野に

北見の件については後で説明するって言われた。





結局まだ愛は来ていない。

このまま来ないつもりなのかな?




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HRが終わっても結局愛は来なかった。




「樫野!北見の話なんだけどさ…聞くか?」


「うん…。」



汐野に話を聞くことになった。





「あの後さぁ、偶然道端で北見と会ったんだよ。

 で、『俺らより戻さねぇ?』って言ったら
 即答で嫌だって言われたよ!
 でも伝えてよかったと思ってるからさ。

 一つ得た物があるからなっ!!」



ははっと白い歯を見せ汐野は笑った。



「一つ得たものって?」




「別れ際にさぁ、あいつにこう言われたんだよ。

『あたしだってあんたが嫌いで別れたんじゃないの。
 いつか汐野が心変わりするってわかってるから。

 あんたもいつか気づくはず。
 
 でもね…汐野と付き合えてよかった。
 あの時は世界一の幸せ者でした。

 ありがと』って。

 
 俺まだ何も分かってねえけど、
 幸せ者だったって言われたのが
 すげぇ嬉しかったんだよ。」




愛…
嫌いで別れたわけじゃないの…?



「俺今ふっきれた、ガチで!!!!
 っしゃ―――――野球集中すっぞ!!!!」


この瞬間あたしが汐野と
出会った時の汐野に戻った気がした。