はぁっ…はぁっ…。
「ぉい、大丈夫か?」
瞬が俺の顔を覗き込む。

瞬なら言っても、いいか。

「胸が、痛むんだよ。
―――ズキン、って」
俺は胸を押さえる。

「それはいつ?」
瞬は真剣な瞳をしていた。


「『でもなぁ、お前が杉山のことが
好きなら、勝てねぇよ』って蓮が言ったあと」

「お前、杉山の事が好きなんじゃね?」
瞬は静かにそう言った。

…そう、なのか?