悩むこと、反省すること、それは必要な作業だと思う。

良くないとされがちだが、マイナス思考になることも人として最低限は必須だと思う。

でなければ永遠に中身は成長しないし、普通に考えて我が儘だし、

人様に迷惑をかけておきながらプラス思考とばかりに自己中心的なままで、

つまり周りを不快にさせるお天気さんな存在なだけだ。


従って昨夜から今朝にかけて、結衣が頭と心を使った考えは人生において未来と繋げるためには重要だったはずだ。

そこそこ意味があった。


ところが、彼女が笑うなら、『反省が足りない』とか『軽い、けしからん』とか、

『現金な女だ』とか『調子良いヤツ』などと不満を抱く大人が現れるかもしれない。


けれども、じっくり見渡してみよう。

ここは現実、思春期、これまた制服が似合う時期。

必要以上に悩むこと、過剰に反省すること、果たしてそれは必要な作業なのだろうか。


そう、結衣のような失敗をした子が過敏にネガティブ真っ逆さまになれば正解なのかは謎だ。

二、三例を挙げるなら、『ごめんね・自分が悪かった・許してくれなくていい』といった謝罪の言葉、

これらを結衣は繰り返すべき? 謝り倒したらどうなる?


恐らく永遠にプラスへは進展しないし、普通に考えて空気が読めないし、

人様に迷惑をかけたから自重しますとばかりに悲観的なままだから、

他人を心配させる人間になりえる可能性が強いのだ。


失敗したらしんみり悩むにしろ、ある程度反省したら次はステップアップのために前を向くべきだ。

いつまで下を向いたままでは、他人に失礼だ。


後悔ばかりに塞ぎ込むと皆が見えなくなり、そうなると大変。

本人は猛省しているつもりでも、他の子たちからすれば、

『しつこい・辛気臭い・場を乱す』といった印象でしかなく、自分という人間からマイナス要素しか発信できなくなるのだ。

いつまでも『大丈夫?・平気だよ・一緒に頑張ろ』にはならない。


つまり、笑顔をアイテムに挽回してナンボ。

これが教室、女子高生のコミュニケーションスキル。それが女友達ってモン。

結衣はそう思うし、そうであってほしいと願う。

無頓着に見えても頑張っている訳だ。