揺らぐ幻影



いつからだろう。

近藤洋平を好きになっていた。


彼の彼女になりたくなった。
好きだと言ってほしくなった。
手を繋いで歩いてみたくなった。

大好きになった。

大好きになってほしくなった。



そして、
山瀬愛美と小崎里緒菜。

こんな二人が友人で良かったと思った。

ギャグセンが高いし、面白いし、笑わせてくれるし、楽しくて幸せ。



近藤洋平を好きになってからというもの、本当はずっと振られるのが怖かった。

だから何か行動をするのが怖かった。

何もしなければ永遠に恋に恋をしていられるせいだ。


けれど、きっと、振られても大丈夫だ。

もしも失恋して泣いたりしても、二人はキモいと笑ってくれるだろう。

泣き止まさせずに、笑ってくれるのだろう。



静かに瞬きを一回。

目の前には、大好きな友人。





「わたし、頑張ってくる! ありがとう! じゃあ行ってきます!!」




たまにはらしくない真面目な言葉を叫んでみよう。

女子高生は痛さが強味だ。