あれからテスト勉強が忙しくて、ゆっくり話せる時間は無かった。 あたしの親は成績の事にウルサイから、テストの前とテスト期間中は早く帰らないといけないしどこにも遊びに行ってはいけなかった。 ――どうせ家には二人とも居ないくせに。 「テスト終わったら……宜しくな」 廊下ですれ違った時、こっそり声を掛けられた。 「うん。じゃあバイバイ」 笑顔で手を振ったけど、心の中は渦巻いていた。 もちろん緊張していたしこのままテスト期間が続けば……なんて珍しく願っちゃったり。 ――それはそれで嫌だけど。