「――は?」


 また断られると思っていた達也は、目を真ん丸くしていた。


 どうしてそんな間抜けな顔でもカッコイイって思えちゃうんだろう?


「でもあたしも経験ないから……ヘタだけど一緒に練習しようよ」


「え? まじ? ま、まことぉ~!! さんきゅ!!」


 ガバッとあたしの手を握ってきた時、心臓が止まっちゃうかと思った。


 肩を触れられただけでドキドキするのに手を握られただけでこんなに――壊れちゃいそう。



 これがキスなんて事になったら、あたしどうなっちゃうんだろう……