――あぁ、あたしが誰にも話さないって分かってたからあいつはあたしにしか頼めないって言ったのか。 妙に納得したけど、でもOKするわけにもいかない。 だけどあの話を聞いた当初よりも少しだけ揺らいできたのは確かだった。 「……?」 数学の授業中、机に置いた携帯がメールの受信を知らせた。 『テスト近いし、今日放課後図書室で勉強教えて』 メールの相手は達也だった。