――ガラッ 図書室の扉を開けると、なんとも変な感覚に落ちいった。 貸し出しカウンターに一人しか居なくて静かだから? さっきの廊下での騒ぎ声が嘘の様にプッツリと途絶えて……まだ頭のどこかで声がする様な変な感じ。 「あれ……」 ぐるりと見渡しても、あいつの姿は無い。 1時間以上待たせたワケじゃないんだけど。 ちょっとイライラしつつも奥へと進む。 図書室に入ったのは初めてだったから冒険している様な気になってくる。