甘く・深く・愛して・溺れて

『んだよ~~。月美が来てくれたらテンション上がんのに~~』



いつからそばにいたのか、後ろから隆司の声がして、



少しだけドキっとした自分に気づく。



隆司は、そんなあたしの顔を覗き込み、髪をクシャっと撫でた。



そして、あたしの視線の先には気づかず、



もう一度あたしの髪に触ろうとした。



『や…っ…』



瞬間的にその手をバッっと避けたあたしに、



隆司は少しだけ驚き、そして眉を下げ、悲しそうに笑った。