甘く・深く・愛して・溺れて

『あ、待って』



『隆治君、歩くの早いよ』



『ねぇ!隆治君ったら!』



『…………』



歩きながら、後ろの方から聞こえる声に、



俺は振り向くことも、答えることもしなかった。



どうして??って??



んなの、分かんねぇ。



ただ言えるのは、自分にイラついてたから。



こいつは兄貴が惚れてる女。



その女に、たとえ少しでも自分の感情が動いたこと。



マジでありえねぇ……。