甘く・深く・愛して・溺れて

兄貴がいなくなった家では俺はほとんど一人で過ごす。



母ちゃんはさらに仕事を増やし、



『隆治は何も心配しなくていいから、ちゃんと勉強してね。高校受験、頑張るのよ』



と、言ってくれるのはいいけど、無理してねぇか心配だったりする。



とりあえず今、俺がするべきことは受験勉強。



かったるいけど、そうは言ってもいられず、



何冊か問題を買い、机に向かうことが習慣になってきた。



そんな日々がいくつも流れたある日、



………ん?誰だ?



俺が帰宅すると家のドアの前に誰かが立っていた。