甘く・深く・愛して・溺れて

その日を境にして、兄貴からパッタリと笑顔が消えた。



あんなに嬉しそうにしていたのが嘘だったかのように、



深く濁った、うつろな目。



口数も減り、学校を休むようになった兄貴。



それはまるで抜け殻のような兄貴だった。



そんな状態が何日か続いたある日、



『俺、住み込みで働くことにしたから』



母ちゃんと俺に、兄貴は久々に笑ってそう言った。