甘く・深く・愛して・溺れて

あたしを責めようとしない、隆司の優しさに胸が苦しくなる。



『自分勝手すぎるでしょ?あたし…』



『そんなことねぇよ…。月美はいつも自分に正直でいたいだけだ。だから自分の気持ちに嘘をつけねぇんだろっ?』



『分からないっ…あたし、隆司は好きなのっ…。けど、空人は…愛してる…。こんなの最低だよ…』



隆司はあたしの肩を引き寄せ、ポンっと叩いた。



『さっきも言ったろ?俺はあいつに勝てなかった、ただそれだけだ』



会わなかった間に、肩幅も大きく、背も伸びたように思える隆司。



見違えるほどに、男らしくなった隆司が、



少しだけ「遠い人」に思えた。



あたしの手の届かない所で、こんな風に過ごしてきた隆司。



隆司の思いを全て聞きたい…心から、そう思った。