甘く・深く・愛して・溺れて

何度かメールをするうちに、



『会おうか??』と言い出したのは、



意外にも空人のほうだった。



突然の誘いに驚きながらも、もちろん迷うことなくOKをしたあたし。



『久しぶり??って感じかな??』



家の前まで車で迎えに来てくれた空人。



車から降りてきた空人はスーツではなく、



ジャケットにTシャツで、細身のジーパン姿は似合いすぎるほどに、カッコよかった。



『龍崎さん…』



『あ、空人でいいよ。俺も月美って呼ぶし…』



『えっ…あ、はい。龍ざ…じゃなくって…えっと…えっと』



『あははっ…可愛いね、月美は』



空人は照れてうつむいてばかりのあたしに向かって、



まるで昔からそう呼んでいたかのように、



自然な感じで名前を呼んでくれたんだ。