甘く・深く・愛して・溺れて

『空人?携帯何度も鳴ってるよ…』



『ん…いいよ。月美とせっかく一緒にいんのに面倒くせぇよ』



空人は、そう言って、椅子に座るあたしを後ろから抱きしめた。



『月美と一緒にいる時間がすげぇ大事…』



『あたしも…空人のそばにいられる時間が好き…』



あたしが振り向くと、ゆっくりと微笑む空人の唇がまたあたしに触れた。



あたしは目を閉じ、空人のキスを受け、あたしからも唇を重ねた。



お互いに、愛しく想い合うキス。



そんな空人との幸せなキスにあたしは夢中になっていた。



だから気づかなかったんだ。



玄関のドアが開く音と、足音に。



そして、その足音がゆっくりとリビングへと向かっていたことに。