甘く・深く・愛して・溺れて

『なぁ…月美?…』



その低い声で、ささやくように、



空人が呼んでくれるだけで、



自分の名前がこんなにも愛しくなるから不思議。



『月美…さっき…学校の教室の窓際にいて、俺に手を振ったじゃん?』



『うん。空人の車が見えて嬉しくて…』



『そん時…月美の隣りにいた男……俺…嫌い』



『……は??…でも…なんで?…』



『…………月美に触ってたから』



『………だから?…ってか、それって、もしかしてやきもち??』



こんな風に時々見せてくれる可愛いところも、



全部、全部…空人の全てが好きになるんだ。