狼少年とウサギ少女。

「…ちょっとトイレ」 俺はとりまきから逃れようと、そう言った。


全く疲れる。
いつのまにやら俺のまわりには人が集まって、なかなか一人になれない。ハア。

トイレから出て、窓に寄りかかると
雲ひとつない青空がみえた。


そういえば―、昔こんな青空の日に桜と遊んだことがあった。
確か、かくれんぼをしたんだっけな…

昔を思い出して、少し笑った。