狼少年とウサギ少女。

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夢の中で、私は昔の
ことを思い出していた。

小さい私は、泣きじゃくっていた。ーなんでだっけ??

あぁ、そうだ…


確か、ストラップを落としたんだ。
ウサギのマスコットがついてて、レイくんが誕生日にくれた物。

すごい嬉しくて、いつもバッグにつけてた。
そしたら、遊んでるうちに落としたんだ…

探したんだけど、見つからなくて。それで…。

「泣くなよ、またあげるから」

一緒にさがしてくれたレイくんが困ったように言った。

「…いらない、あ、あれがよかったんだもん…」

初めてレイくんからもらった物だったから、余計に悲しかった。
同じものをまた買ってくれたって、意味がない。


レイくんはしばらく泣いてる私のそばに居たけれど、ふいに走り去ってしまった。