狼少年とウサギ少女。

あまりに気持ち良さそうにねてるため、
無理矢理起こすことがはばかられた。


「…ま、いいか…」

俺は着ていたブレザーをそっと桜にかぶし、横に寝そべった。


「しっかし、馬鹿にいい天気だなあ… ムカつくぐらい」

俺は横を向き、桜を見た。
どんな夢を見てるんだか、少し笑っていた。
「ばーか」

俺は桜の頬を少しつねった。
しかし、起きない。
笑みもくずさない。
「…………」

頬をつねっていた手を離す。

……起きねーよな?


なら……

俺は、顔を桜の頬に近づけた。

そして、

軽く口づけをした。