二藍蝶

浬に背中を向ける、塁

「ああ、行けよ
 
 ルイ、もう二度と俺に
 会いに来るな
 組の連中にも、そう伝えろ
 
 入江組、八代目組長は
 たった今、死んだ」

閉まるドア・・・

俺は、あんなにも憧れた
極道の世界を捨てた。

そして、塁が言うように
今も、こうして腑抜けのまま
生かされる。

藍・・・

お前は、本当

すごい女だよ・・・

無気力な俺は、この場所で
何もせずに、死ぬ時を
待っている。

今の自分を受け入れられず

過去の自分に思いを馳せる

今の自分に苛立ちを感じる

重い左手で、冷や汗掻きながら
掴んだ枕を、ドアに投げつけた