それは
彼女しか、藍しかいない・・・

その後、浬のお母さんは
浬に起こった出来事を全て
私に聞かせてくれた。

そして、最後に私と浬に
泣いて謝ってくれた。

「カイリ、アイさん
 ごめんなさい

 私が、貴女には言わないで
 ほしいとルイ君に頼んだの

 目覚めない浬の為に
 貴女が苦しむ姿を
 私も主人も見たくなかった
 本当に、ごめんなさい」

「謝るなよ
 母さんは、間違ってない」

後に、この場所へは偶然に
辿り着いた事を、浬に話して
聞かせると、貴方は
こう言った。

「お前、それって
 犯罪じゃん
 リンが訴えたら捕まるよ」

「捕まったよ、もう・・・
 カイリ、貴方に」

あなたの唇に触れる、唇

貴方が横たわるベッドの隣に
私は横向きに体を倒し
そっと、左手に触れる。

伝わる体温

恋しい体温に、胸を震わせる