二藍蝶

「リン君?」

厘の瞳に溢れる、涙。

「家族の反対、押し切って
 二階に移動して半年
 そのまんま・・・
 
 あのさ、今のアニキを見ても
 驚かないでやってよ

 あの人、プライドが高くて
 今の自分自身に相当
 マイってるから・・・」

今の、浬自身・・・

浬に、何かあったの?

「目覚めた事が奇跡なのにさ」

『目覚めたこと?』

「カイリに何があったの?」

「えっ、何も知らない
 ・・・?」

厘は、階段を登る足を止める

「ねえ、早く
 カイリに会わせて?」

一歩も動かない、厘。

「ねえ?」

見る見るうちに、彼の顔色が
青褪めていく。

私は、階段を駆け上がる。

私は、何も知らない・・・

二階の部屋の前・・・