竹刀を振り回す、大男
浬の首に思いっきり当たる。

「こんなの
 痛くも痒くもねえんだよ」

その竹刀を蹴散らす、浬。

竹刀は男の手を放れ
床に落ちた。

「さあ、どうする?」

狂気に満ちたその微笑みは
美しい死神・・・

一歩ずつ、男と間合いを
詰める、浬。

「来るな」

男は銃口を、浬に向ける。

「撃てよ」

死さえ恐れない、その気迫に
圧倒される。

「早く」

男は堪らず、引き金を引く

バン!

銃弾は浬の頬の横を通り過ぎ
壁に命中した。