二藍蝶

「・・・
 泣いたりして・・・
 この涙は、違うよ

 さっきの喧嘩が原因で
 いつもの涙とは違う」

余計な事を言ってしまった、藍

「いつもの涙って、何?
 いつも泣いてんの?」

「泣いてないよ・・・
 
 カイリ
 別れるなんて嫌だよ
 私、無理なんてしてない

 貴方に似合う女になるよ
 もう、二度と泣いたりしない

 だから、傍に居させて」

腕を握り締める藍の手を
払い除ける、浬。

「カイリ?」

「藍、聞いて・・・」

浬の真剣な表情に藍は
目を逸らし、汚れていない
調理台を布巾で噴き出す。

「藍、何してる?
 
 藍・・・?」