二藍蝶

林檎を手に持つ、浬

「さっき・・・見た?」

「ああ、偶然な」

林檎を元の場所に置く、浬

「ルイさんは私のこと
 好きなのかな?」

「ああ、きっとな」

「・・・・・・」

静まる時・・・

空っぽの籠を揺らす、浬。

「藍
 コレ、いっぱいにして
 早く帰ろ」

「うん」

買い物を済ませた二人は
自転車の籠に買い物袋を
乗せて、二人乗りする。

黒いロングコートを羽織った
浬、それはスカートのように
足元に纏わりつき漕ぎづらく
走り出した自転車は、左右に
揺れる。