二藍蝶

浬は、電話をかける。

繋がらない携帯電話・・・

テーブルの上に放置されたまま
の、藍の携帯電話。

バイブの振動で、携帯は踊る

仕事の電話が煩わしくて
藍は、バイブにしたまま
必要な時以外は電話を見ない

藍は今、クローゼットの中を
整理していた。

何かしていないと浬の事ばかり
考えてしまうから・・・

藍・・・

お前は今、どこにいる?

「とりあえず
 家に向かってくれ」

藍へと走り出す車内で
浬は、藍が泣いていたという
事実にひどく心を痛めていた

気づいてやれなかった、俺。