二藍蝶

「俺は、家には戻らない
 
 この一大事に親が
 組を放れる訳には行かない
 
 藍なら分かってくれている」

浬の声に、舎弟はバックミラー
越しに見た、藍の涙を思い出す

通話を切った浬は携帯電話を
見つめる。

「本当にいいのか
 カイリ?」

「ああ
 アイツは弱そうに見えて
 案外強いところもある

 もし、このまま二度と俺に
 逢えなくなったとしても
 アイツなら大丈夫だ」

本当に、そう言えるのか

浬・・・?

俺を失えば、藍は・・・

『今度、私の前から
 消えたら、私
 
 ・・・死ぬから』