結婚・・・

未来など
もう、どうでもいい。

今、この時
浬を、私に返してください。

私に返して・・・

抗争は、思い掛けない
寝静まった夜に始まった。

一番最初に白羽の矢が立った
のは、事務所に泊り込んでいた
保と、保が出て行った馨の面影
を見て、息子のように可愛がり
世話を焼いていた若い衆、数人

寝込みを金属バッドで襲うなど
卑怯な手口に応戦する術もなく
酷い怪我を負わされ、病院送り
にされた。

病院のベッドに横たわる保は
頭に包帯をグルグルに巻かれ
重体・・・

今は、眠っている。

若い衆も、皆、手足を折られ
動ける状態ではない。

肉体的苦痛はもちろん
精神的苦痛を容赦なく
相手に与える。