『愛なんて邪魔なだけ』

俺は、もう過去の自分を

笑うしかなかった。

長い時が過ぎる・・・

慌しい、撮影スタジオ内。

時刻は19時を周る。

「アイさん
 さっきから時計を何度も
 気にされてますけど
 何か用事でも?」

「ううん、大丈夫」

某化粧品のスチール・CF撮影
3パターンの違う私になる。

皇女のお姫様のように
ピンクのロングドレスに
金色セミロングの巻き髪で
甘くにっこり微笑む私。

小悪魔のように
黒いコルセットに短いスカート
ニーハイソックスを履いて
前髪パッツン+
黒髪ロングストレートで
可愛く拗ねてみせる私。

そして、私は今・・・