二藍蝶

浬を助けて・・・

私の元に返してください。

高級料亭の一室を借りて
話し合いは行われる。

神前組よりも先に、その場所
に着いた浬は、煙草を吸い
窓の外を見つめている。

時刻は、19時半。

辺りは、夜を感じさせない
ほどに明るい。

賑わう街並みに

漂う煙草の煙・・・

浬は、ふと
ある日の事を思い出す。

疎らな外灯の間

真っ暗な道を歩く家族の姿。

『カイリ、リン
 見て、流れ星よ
 ほらっ、あっちにも
 お願い事しましょう?』

『ママ、あっちにも・・・』

瞳を閉じて、何かを願う
幼い弟、厘。