浬の訪れを待ち続ける
入江組、組員達。

組の存続にも関係するであろう
大切な話とはいったい?

この二年間、あやふやなまま
保留にしていた、神前組との
一件・・・

この組が飛躍すればする程に
奴らは、交流を求めてくる。

もう、黙ってはいられない。

もしかして、あの神前組と
契りを交わすつもりなのか?

それとも、契りを結ぶ事を断り
一戦を交えるつもりなのか?

浬が出したであろう決断を
思い思いに考え、中には
その答えを早く聞きたくて
苛つく組員もいた。

机を思いっきり叩く音が響く

「親父は、こんな時に
 何してる?」

その男の名は、凌(りょう)