あの日・・・

兄貴分達のくだらない話に
何時間も付き合わされた
俺は、深夜3時頃に家に着く

いつものクセでドアノブに
手をかけるが開かないドア

酒に酔い、覚束ない手で
ポケットから鍵を取り出し
た俺は、開錠して室内へ。

暗い部屋・・・

電気を付け、シャワーも
浴びる事なく、帰って来た
そのままの姿でソファーに
横になり眠る。

こんな時、いつも聞こえる
藍の声・・・

『カイリ
 こんなところで
 眠っちゃ駄目だよ

 風邪引くよ

 ほらっ、上着脱いで
 シワになっちゃう』

『カイリ
 
 シャワーは?』

ソファーに横たわる俺を
覗き込む藍を両手で
抱きしめて、俺は囁いた。

『一緒に浴びる?』

『バカ』