二藍蝶

「殺されるなら有りがてぇ
 
 自分で死ねない俺には
 好都合

 さあ、殺せよ
 
 ほらっ
 早く殺してくれよ」

そう言って、詰め寄る弦に
何もできない、その男は
その苛立ちを女に向け
女の顔を、思いっきり
引っ叩いて、腕を掴み
連れて行く。

「残された俺が、その場に
 しゃがみ込んでいると
 そこに、お前の
 じいちゃんが現われて
 俺に、言った」

「ゲン、死にたい程
 この世はつまらないか?」

「はい・・・」

「そうか
 なら、俺に付いて来い」

弦に背を向けて歩き出す
浬の祖父、正二。