二藍蝶

「そのつもりだったさ
 お前がいなくなったあの街で
 俺は妹を守って生きていく
 つもりでいた

 それなのにアイツはあっさり
 あの世に逝っちまって・・・
 俺は、この世に絶望した

 葬式の日に、お前の
 親父さんは、俺を抱きしめて
 言ってくれた」

『一生忘れずにいてやれ
 
 そうすれば、彼女は
 お前の中で永遠に生き続け
 お前をどん底の苦しみから
 救ってくれる』

「俺はその言葉に
 胸が震え、救われた・・・

 お前が憧れるのも分かるわ
 あの人は、本当の悲しみを
 知っている」

本当の悲しみ・・・

親父の背負う悲しみは
計り知れない。

『カイリ、聞いて
 私も貴方も、リンも
 絶対、イオリよりも先に
 死ぬことは許されない
 
 何があっても
 絶対に・・・』
 
俺は、本当の悲しみを
知らない・・・