二藍蝶

「お前、こんなところで
 何してんだよ
 
 ユミは、どうした?」

弦の顔色が見る見るうちに
代わる・・・

暗く、悲しい、その表情に
俺の胸はざわめく。

「お前が、帰って来なかった
 その年の冬に自殺したよ
 
 アイツには、この世界は
 あまりにも・・・」

俺は考えるよりも先に
弦の元に駆け寄り
この両腕で、奴を
抱きしめていた。

それは、まるで愛しい恋人を
抱くように。

「カイリ、こんなところで
 何すんだよ
 
 やめろって・・・
 
 俺ら、離れ離れだった
 恋人同士みたいじゃん」

そう言って、弦は笑う。