俺に、帰る家は無い。

俺が帰る場所・・・

それは、藍
お前の元だけだ。

コンコンコン・・・

車のガラスを叩く音に
びっくりする、浬。

浬は、急いで車を降りて
後部座席のドアを開いた。

乗り込んだのは
会澤組二代目組長
細矢 新。

そう新は、浬の行動を一番
近くで監視する為に
自分の身近に、浬を置く事
にした。

『命に代えても、カイリは
 守ってみせる』

浬を守る為に・・・

「カイリ、これから
 高月組本部事務所に
 行ってくれ」

「組長、高月組に
 何の御用ですか?」

助手席に座る男が問いかけた