私は、浬と再会したあの日から
一度も自宅には戻っていない

この三週間、私達はいつも
こうして、同じ時を過していた

私の隣には、浬・・・

床に敷いた新しいマットの上
ソファーを背もたれ代わりに
座る浬に、もたれる私。

貴方は後ろから私を抱きしめて
耳元に息をかけたり、首筋に
キスをしたり・・

「くすぐったいったら
 カイリ」

貴方は、少年のように悪戯に
笑ったと思ったら、今度は
真剣な瞳、声で私に話す。

「藍、お前
 帰らなくていいのか?
 親、心配してないか?」

「大丈夫だよ・・・」