二藍蝶

貴方は、誰でも無い、浬

『藍?』

貴方の唇は確かに今
私の名を呼び、動いた。

驚いた面持ちで私を見つめたか
と思ったら今度は口元を緩める

貴方に見つめられた私の瞳から
一粒の涙が零れ落ちた。

貴方に、偶然再会できた事が
嬉しくて、嬉しくて堪らない

今すぐ、貴方の、その胸に
飛び込みたい。

強く、抱きしめてほしい・・・

溢れる涙を堪えるように
私は、その想いを閉じ込める

貴方の隣に立つ女性の姿

貴方の傍には、私の居場所
なんて無い。

私は、とても悲しい気持ちに
なった。

また、貴方の唇が動く・・・