二藍蝶

「はい
 電話、誰ですか?」

彼女は、細い手首に付いた
ゴムで、長い髪をひとつに
纏めた。

「組長って言えば
 分かるわよね?」

「会澤組、組長・・・」

「そうよ、私の兄
 ホソヤアラタからの電話」

「貴女の兄って事は
 貴女は亡くなった・・・」

「そうよ、先代の娘」

「どうして、組長をここに?」

彼女は、俺を見つめる。

綺麗な瞳・・・

「貴方は、何か勘違いしてる
 
 会澤組の一員になった気で
 いるようだけれど、それは
 とんだ間違いよ

 この組に入る事を、チヒロが
 認めても、兄が認めなければ
 貴方はここに存在できない
 ・・・」